中院境内 川越というと、喜多院を思い出すが、この中院はその喜多院の直ぐ南方にある、落ち着いた寺である。正式には天台宗別格本山中院という。 喜多院と南院(廃寺)の中間にあった為、中院と呼ばれた寺で、かつては仏地院と称していた。 東武東上線の川越駅から徒歩で20分ほどの距離である。今回は、晩秋の一日、写真仲間4人と駅よりタクシーに乗ってやって来た。 |
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中院本堂 中院は、桜の名所として知られている。特に本堂前の枝垂桜が有名だが、秋の紅葉もまた素晴らしい所である。 中院は、古くは星野山無量寿寺仏地院と呼ばれ、天海僧正が喜多院の住職となる前は、この地の中心的な寺院であった。 |
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縁起によると、天長7年(830年)に比叡山を下りた慈覚大師円仁により、天皇の勅許を得、星野山無量寿寺仏地院を建立した。 その何度か火災に遭い、寛永16年(1639年)現在地に移り再興されたとのこと。本堂はその後享保18年(1733)に再建されたもの。 |
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さらに、有名なのはこの寺が河越(川越)茶、狭山茶の発祥の地と言われていることだ。境内にはその旨を記した石碑が建てられている。 開山のとき、円仁が、京より茶の実を携え、境内に薬用として栽培したのが始まりとのこと。その後、川越や狭山の各地で本格的に栽培されるようになり、当地の名産となった。 「色は静岡、香りは宇治、そして味は狭山」と言われ、深みのある味わいが特徴とのこと。境内にも30年ほど前までは茶畑があった由。 |
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また中院は 島崎藤村ゆかりの寺院としても知られている。義母加藤みきの墓があり、度々藤村もここを訪れていた由。墓石には、藤村自ら筆をとり、「蓮月不染之墓」と戒名を記したとのこと。 静かな境内で、そんなことを思い巡らしながら、写真を撮った。この後、直ぐ近くの喜多院に向かった。 |
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ルート 西武新宿線 本川越駅 〜徒歩 20分 中院 散策 2時間 |
駐車場 無し (喜多院の有料駐車場利用可) 休憩所・トイレ 無し |
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