日本写真紀行
多摩川写真紀行

二ヶ領上河原堰
Nikaryou Kamigawara 、Tamagawa 
多摩川右側サイクリンコース
  多摩川の右側(河口に向かって右側)を自転車で遡上してくると、ここでサイクリングコースは終点になる。後は車の往来の激しい一般道を走らざるを得ないため、多くのサイクリストはここでUターンしている。
  今回は、鶴見川からガス橋に抜け、このサイクリングコースをここまで遡上してきた。
二ヶ領上河原堰
   上河原堰は江戸時代(慶長16年、1611年)に作られた二ヶ領用水の取水堰で、1941年(昭和16年)にコンクリート化された。
  二ヶ領用水は、川崎領と稲毛領の二つの領を潤す用水のため、こう命名された。多摩川の反対側の六郷用水と共に、家康の命により代官小泉次太夫により掘られたものである。
  なお、六郷用水は世田谷領、六郷領の2ヶ領を流れているため、両方あわせて四ヶ領用水と呼ばれたり、またほぼ同時に掘られたため、双子用水と呼ばれたこともあった。  
二ヶ領用水取水口
  二ヶ領用水は、流域(現在の南武線沿線)の農業用水として大いに利用された。江戸で、すし飯として人気のあった稲毛米もこの用水の流域で作られたものである。
  この上河原堰には、以前より階段式の魚道が1本あったが、1994年〜1995年に改築が行われ、最新式魚道を左右に2本ずつ設置された。
  このおかげで、鮎も遡上してくるようになった。堰周辺はモツゴ(=ハヤ、クチボソ)、ドジョウなどが見られる他、渡り鳥などを観察する格好の場所にもなっている。蘇った川として、つい最近、NHK−TVでも紹介された。
多摩川左岸、堰提下流 
  二ヶ領用水の取水口は、当初はこの上河原堰のみであったが、その後水量の安定化を図るため、下流(登戸付近)の宿河原堰提(寛永6年、1629年)が作られ、ここよりも取水するようになった。
  今回は、川の反対側(左岸)にも行ってみたくなり、わざわざ2.5km下流の多磨水道橋まで戻り、そこで、多摩川の反対側に渡り、この上河原堰まで、再遡上して撮ったものんが左の写真である。丁度、上の写真の反対側から見た堰の写真である。   
堰提上流
  対岸までの直線距離は約500mであるが、ぐるっと回ったため計5.5kmの道程となっている。自転車でも結構、しんどい距離であった。
  この堰より、上流900mの所には、京王相模原線の鉄橋がある。京王閣競輪場のある所だ。
  川幅が広く、ウィンドサーフィンを楽しむ人や、競技用ボード、カヌーの練習をする人で、いつも賑わっている。
堰提上流側
  堰の下流は、多摩川自然観察緑地(上河原ワンド、ワンド=静水域)に指定されている。国土交通省の「多自然型川づくり」の一環として、川が産卵する場を保護したり、水辺に生える植物や、水生昆虫等が育つ環境作りが行われている所である。
  今回は、多摩川を下って、ガス橋より鶴見川に抜けた。走行距離は往復60kmであった。



ルート

 
JR南武線 中野島駅 徒歩10分
〜多摩川土手〜二ヶ領上河原堰
〜二ヶ領用水取水口

休憩所・駐車場

駐車場 なし
 
トイレ・休憩所 なし

0301/0403/0507

悠々人の日本写真紀行 Part1 全国版
Part 1
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