四季ノ森公園・菖蒲園
Sikinomori Park、Syoubu en

四季ノ森公園
  JR横浜線の中山駅を下車して、約20分で県立四季ノ森公園(入場無料)の入口に着く。この四季ノ森公園は、多摩丘陵の谷(地元では谷戸(やと)と呼ぶ)に作られた公園で、自然の谷と湧き水を旨く利用している。この辺は、横浜市の住宅街であるので、この丘陵の反対側の谷戸は住宅と団地でぎっしりだ。
  鶴見川は、こんな谷戸からの湧き水が集まって、出来ている。源流はもとより、寺家ふるさと村やこの四季ノ森公園、三池公園等々、総て谷戸からの湧き水を利用して出来た公園である。そして、これらの水は鶴見川に流れ込んでいる。
菖蒲園
  今回は、MTB(マウンティンバイク)で、我が家よりやってきた。自転車で約20分のコースであるから、自分の家の庭の様な感じがする。
  この公園は、四季ノ森公園と命名されているほど、四季折々の季節感が得られる公園となっている。渡り鳥や水鳥も多くやってくるため、いつも、大きなレンズを付けたカメラを三脚に乗せたマニアが、鳥の来るのを気長に待っている。
  四季ノ森公園は二つの谷戸よりなっていて、その一つが菖蒲園として整備されている。この菖蒲園から谷戸へ繋がる小川は、ホタルの生息地としても有名で、7月の今頃は、納涼を兼ねた人で賑わうところでもある。
  今回は、菖蒲が見頃であるので、カメラ持参でやってきた。今回の写真は、総てデジカメ(200万画素、ニコン)で撮った写真である。結構綺麗に撮れていると思う。この位に撮れると、HP用の写真としては充分である。
   
  菖蒲園と言うと、写真仲間と堀切の菖蒲園に行った事があるが、歴史は確かに、堀切の方が上であるが、この四季ノ森公園の方は、まだ初々しい感じがする。
  しかし、これだけの量が、眼前に広がると、何度来ても良いものだ。堀切のそれが、祭りを伴っているため、人出が多く、人の肩越しに菖蒲を見る感じであるが、こちらは静かなものだ。好きな人が、ゆったりと菖蒲の見事な姿を楽しんでいる。
  横浜に、こんな所があるなんて知らない人の方が多い気がする。
  
紫陽花と菖蒲 
  菖蒲は、古くはあやめ、あやめぐさと呼ばれており、これに菖蒲の字を当てたことから、後にしょうぶと呼ばれるようになった由。当然、今のアヤメとは違うが、どうも混同されてしまう様だ。堀切では、その解説が掲示板に書かれていたことを思い出した。
  私の小さいころは、五月の節句になるとおふくろが、菖蒲湯と言って、風呂の中に菖蒲を入れてくれ、その香を楽しんだものだ。魔除けの意味があったのだろう。ショウブが尚武や勝負に通じるため、武家の時代には、男の節供とされるようになったとのことであった。    
  中国では、菖蒲の芳香から、5月5日の端午の節句に、邪気を払う物として使用された。また、葉が剣に似ているため、これを門に挿し、悪鬼を払うのに用いられたとのこと。また、菖蒲の根を刻んで、酒に浸して飲む風習が昔からあり、菖蒲酒(日本ではアヤメ酒)と呼んだそうだが、まだ賞味したことがない。
  菖蒲は曇りの日が似合う。そして、紫陽花(あじさい)は小雨が似合う。淡い色合いと、静かな佇まいが古くから、日本や中国の人に好まれるようになったのであろう。西洋の原色の強烈な花より、ずっと好いと思う。サクラにも通じるものがある。
  そんな事を考えながら、谷戸の奥に向かった。この先が、ホタルの生息地にもなっている所である。


ルート
 
横浜線 中山下車 

中山〜四季の森公園〜菖蒲園


歩行  約4時間
休憩所・駐車場

四季の森公園  有料
(平日は無料)

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悠々人の日本写真紀行 Part1 全国版
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