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旧山陰道 42

長門・阿武〜指月山・萩城




長門・阿武町


宇田郷海岸





石見・益田より北浦街道(赤間関街道)を西に向かう

旧石見国と長門国の国境・仏峠を越えると
いよいよ本州最西端の長門国入りである

江戸日本橋(2006.2月)を発ってから、2年半も経った
旧中山道、若狭(鯖)街道、丹後街道、そして山陰道経由である

あっという間でもあるが、矢張り遠い道のりであった


写真は宇田郷の海岸である
現在は那古町と福賀村、そしてここ宇田郷が合併して
阿武町となっている

阿武山地が日本海に迫る地域から由来するネーミングのようだ
此の辺一帯は北長門海岸国定公園に指定されているところだ

海岸線が実に魅力的であった


(山口県阿武町)



那古海岸



阿武町の那古海岸である
背後に横たわっている島影は、六島諸島の主島である大島だ

手前右が男鹿島、そして左が女鹿島である
夕日に映え、良い光景であった


(山口県阿武町)

長門・萩


東萩・松本川



阿武町から萩市に入る
写真は東萩駅前のホテルから、下を流れる松本川を撮影したものだ

萩は阿武川河口で分流した、この松本川と橋本川が作る三角州に
城下町が築かれ発達した

これらの河川が天然の堀となっている


(山口県萩市)



寺町通り






翌朝、早朝(5:00)にホテルを出た
未だ、辺りは薄暗かった

松本川に架かる萩橋を渡り、旧市街地に入る

旧市街地の北側には多くの寺が集中してあり
所謂寺町を形成している


(山口県萩市北古萩町)



熊谷家、萩焼窯元






上の写真は旧熊谷家で、今は熊谷美術館となっている

熊谷家は萩藩の御用商人で、熊谷家伝来の美術品や資料を展示している

建物は明和5年(1768年)に初代当主により建てられたもので
母屋、離れ、本蔵、宝蔵が国の重要文化財に指定されている

なおシーボルトより贈られたというイギリス製のピアノは
日本最古のものとか

下の写真は、熊谷家の隣にある
萩焼きの登り窯、無二庵窯元である

萩市の資料によると、市内には現在138もの窯元がある由

萩焼は秀吉が朝鮮より連れてきた兄弟の陶工を
毛利輝元が引き取り、この萩で陶器を作らせたのが始まりとのこと

萩焼の大きな特徴は、焼き上がりの土の柔らかさと吸水性にあり
長年使用している内に、茶や酒等が浸透して陶器の色彩が変わって行くのが
「茶馴れ」と云って、珍重される様だ

一楽二萩三唐津とも云われている


(山口県萩市今魚店町)



菊ヶ浜海岸










日本海に面した、美しい海岸である
夜明け前の静寂(しじま)の中、散歩やジョギングをしている人が居た

遠くに見える島影は荻の沖合いに点在する玄武岩の島々で
六島(ろくとう)諸島と云われている

主島が大島(萩の大島)で、相(あい)島、櫃(ひつ)島、尾島、肥島、羽島の
6島からなっており、すべて北長門海岸国定公園に属している

大島には1100人強の人が住んでいるという

下の写真は萩城のある指月山(しづき、143m)である
左奥の山は白木山(396m)、天狗山(386m)である


(山口県萩市)



指月小橋より




海沿いの道を行き、堀川ない架かる指月小橋を渡ると
萩城跡(指月城とも)となる


(山口県萩市)


指月山、萩城跡





指月山と萩城である

毛利輝元が関ヶ原の戦いで破れ、中国8ヶ国から周防、長門の2国36万9000石に
減封された際、広島を明渡し、この萩へ本拠を移し築いたのが萩城である

以来260年に亘り毛利氏の本城となっていた

幕末には13代目の経親が、山口へ藩庁を移したため
その後は、藩城としての役目は終え、明治初期には解体された

背後の指月山には、詰丸のみで
5層の天守閣は麓の天守台に築かれていた


(山口県萩市)



指月山と志都岐山神社





かつての本丸のあったところには志都岐山神社(しづきやまじんじゃ)が建立されている

毛利元就、隆元、輝元、敬親、元徳を主神に
歴代藩主が合祀されている

明治になって建立された所謂武将神である


(山口県萩市)



萩焼窯元、萩焼資料館



城内の一角に萩焼資料館と窯元があり、体験できるようになっている

萩焼き初代の坂高麗左衛門の江戸時代初期井戸茶碗を始め
古萩の逸品が展示されている


(山口県萩市)



毛利輝元像






萩城の本丸橋を渡り、城外に出る
途中に、毛利輝元の銅像がある

この萩城を築いた当主である

この後、萩城・堀内そして城下町に向かう
堀内は武家屋敷の残る一帯である


(山口県萩市)

0804/0807


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