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旧山陰道 48

周防・山口〜山陽道・小郡




周防・35山口宿


JR山口駅前通り





JR山口線の山口駅前通りである
県庁所在地の駅としては少し寂しい

「おいでませ 西の京やまぐち」の案内が雨に濡れていた

山陽本線や、山陽新幹線はかつての小郡駅(現新山口駅)を通り
又、国道の山陰道と山陽道の追分も小郡で、此方が山口県の
交通の要衝となっている


(山口県山口市)


山口中心街、道門通り





一の坂川左岸の山口市の中心で
山口道場門前商店街アーケードとなっている

通称「道門(どうもん)」と呼ばれているところである

下の写真は旧街道と駅前通の交差点である


(山口県山口市道場門)



山口県立博物館





駅通りを北に進むと、左側に山口県博物館がある

大内氏や毛利氏の文化遺産の他
電気や化学等の機械実物や模型が展示されている


(山口県山口市春日町)


亀山公園・噴水広場






山の形が亀の甲羅に似ていることから亀山の呼ばれた
この辺一帯は、かつて毛利秀元が築城途中で断念した長山城址で
明治33年に亀山公園として整備された


(山口県山口市亀山町)



フランシスコ・サビエル像





フランシスコ・サビエルは天文20年(1551年)に山口を訪れ
大内義隆から布教の許可を得た

約半年でサビエルは山口を去ったが後任のトルレスが大内義長から
裁許状と布教所(大道寺)を与えられた

義長の保護もあり、キリスト教は急速に広まり
1年間で2000人も達し、日本で始めてクリスマスも行われたという

亀山を登ると、大内義長のキリスト教の「裁許状」の写しがあった(上写真)
下の写真は亀山南斜面にあるフランシスコ・サビエル銅像である


(山口県山口市亀山町))


山口サビエル記念聖堂




サビエルの山口来訪400年を記念して昭和27年に開かれた聖堂
高さ53mの時計塔と鐘塔が建つ建物は、平成10年に再建されたもの

1階のクリスチャン記念館には、サビエルの足跡や日本に於ける
キリスト教の歴史を紹介している


(山口県山口市亀山町)


旧山陰道




この先で現国道9号線(山陰道)に合流する
一の坂川が流入した椹野(ふしの)川沿いの道となっている

山陰道最後の宿場・山口宿を出て
山陰道終点の山陽道・小郡(おごおり)宿に向かう

小郡は山陰道と山陽道が合流する宿場であった


(山口県山口市中央)


周防・小郡


山陰道小郡交差点



小郡は椹野(ふしの)川下流の旧町で
旧山陽道の宿場町であった

現在の山陰道(国道9号線)は、この先左で現山陽道(国道2号線)に合流している
標識には、すでに左は山陽道の下関となっている

小郡は旧山陰道の終点で
この交差点の手前(右方向)で旧山陽道に合流している


(山口県山口市小郡町)



新山口駅前交差点





旧山陽道に合流すると、程なく新山口駅前交差点に出る

元小郡駅が、2003年に新山口駅と変わってしまったため
旧山陰道の終点と云う、かつてのイメージが無くなってしまった

しかし、名前は変わっても、国道2号線、9号線の合流地点で
鉄道も山口線、宇部線、山陽本線、そして山陽新幹線の停車駅で
今でも、交通の要地となっている


(山口県山口市小郡町)



新山口駅(旧小郡駅)





激しい雨の中、新山口駅に辿り着く

駅前の大きな徳利には驚いた
「おごおり 種田山頭火 其中庵」と書かれてあった

世俗を捨て、一介の乞食僧となり、全国の托鉢行脚の旅をした
俳人・種田山頭火(たねださんとうか)である

明治15年、山口県防府市の地主の長男として生まれ
全財産を失った後、絶ち難い煩悩を解消すべく全国を廻った

その後、故郷に戻ることが出来ず
小郡の其中庵(ごちゅうあん)に移り住んだとのこと

「分け入っても 分け入っても 青い山」
「ふるさとは 遠くして 木の華」
「ひとり ひっそり 竹の子 竹になる」
「さて、 どちらへ行かう 風が吹く」

と、なかなか抒情性のある句が多く、今でも人気がある

最後は、四国松山の一草庵(いっそうあん)で
本人の希望どうり「ころり往生」した由
享年58歳とのこと


☆ ☆ ☆

これで、旧山陰道の旅は総て完了である

江戸の日本橋を出発したのが2006年2月であった
そして、何んと27泊49日掛けて、ここまでやってきた
自分ながら、ホントにご苦労なことであった

日本橋からずっと同行して頂いた写真家のE氏
ネット上でいろいろとお世話になった多数の方に感謝し筆をおく

次は旧山陽道を赤間ヶ関(下関)に向かう予定である


(山口県山口市小郡町)

0804/0807


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