悠々人の日本写真紀行へ移動します

旧山陰道 38

江津・敬川〜31浜田宿




石見・江津


敬川



石州瓦の産地、津野津(つのず)を抜けると敬川(うやがわ)町に入る

砂質状の土地柄であったが
昭和27年頃より土地改良と灌漑が進み
養豚や野菜栽培が行われるようになった

その重要な役割を担っているのが、この敬川で
中流の跡市(あといち)にダムが出来ている


(島根県江津市敬川)



波子



波子と書いて「はし」と読む
写真はその波子の集落である

海岸は低い砂丘が連なり、かつては地引網を曳いていた様だ
地名は、出雲より土師部(はしべ)が移り住んだことによる

なお、土師部とは古代大和政権に土師器(はじき)を貢納した品部(しなべ)で
埴輪の制作や葬儀にも従事していた

土師器は、素焼きの赤褐色の土器で
埴輪や煮炊き、食器等に用いられたものである


(島根県江津市波子)

石見・浜田

下府川



江津市波子を抜けると、浜田市下府(しもこう)に入る
下府は、文字通りここに石見国の国府があったところだ

下府駅の北側(写真右手奥)に、国府跡と国分寺跡、瓦窯(がよう)跡がある

国分寺跡としては、全国で始めて白鳳時代の
誕生釈迦仏立像が出土したことで知られている

写真は下府の町の西端を流れる下府川である


(島根県浜田市)

31浜田宿


浜田市街



浜田市街に入る

浜田は松平6万石の城下町として栄えて来た

浜田は今も昔も石見地方の中心で
山陰地方有数の水産都市としても知られている


(島根県浜田市)



JR浜田駅・どんちっちからくり時計








JR山陰本線の浜田駅である
駅前のからくり時計(1枚目写真の右)と、駅構内の大蛇
そして駅前通のどんちっちタウン(浜田駅前銀店街)の横断看板

度肝を抜かれる演出である

どんちっちからくり時計と云い
日本宝くじ協会の助成金で平成15年に設置されたものだ

定時になると、土台部分から囃子手が登場し、地元石見神楽のお囃子を奏でる
そして、舞台上部の神楽殿には、大蛇が現れ
それをスサノオノミコトが退治する仕掛けとなっている

どんちっちとは、神楽の囃子を表現する幼児言葉であった
それが転じて石見神楽全体を指すようになった

さらに、どんちっちは浜田の水産品のブランド名ともなっている
きちんと商標登録もしているとか

どんちっち三魚とは地元産のあじ、のどぐろ(アカムツ)、かれいを指すそうだ
なお、カレイは市の魚にも指定されている

山陰地方有数の水産都市の面目躍如で、何か仄々としている


(島根県浜田市浅井町)



龍泉寺




浜田駅前通りを進み、JR山陰本線のガードを潜ると、浜田川沿いに出る
その右手にあるのが龍泉寺だ

寺有の「紙本着色仏涅槃図」は文化11年(1814年)に描かれたもので
市の指定文化財となっている


(島根県浜田市))



浜田川






浜田市街を貫流する浜田川である
浜田市街で大きく蛇行し、日本海の松原浦に流入している

この川の流れを天然の要害として造られた城が浜田城で
城下町はこの川沿いに展開されている

浜田川は、島根県浜田市金城町の雲城山(667m)を源流とする川だ
下の写真は、この川に沿った山陰道(国道9号線)である


(島根県浜田市)



鏡山大橋 浜田川・浅井川合流点 




浜田川(右側)と浅井川の合流点である

右の橋は鏡山橋である


(島根県浜田市)



浜田川堤通り









浜田川の土手は桜並木となっており、丁度満開であった

この川の対岸は紺屋町(中写真)で、城下町らしい町名が残されているところだ
古くから続いている、紺屋町商店街は今も健在である


(島根県浜田市)


浜田川大橋




浜田川をさらに下ると、浜田川大橋となる
此の辺が、市街の中心地である

写真は大橋より日本海側を見たもの
右手のこんもりした小高い丘が、浜田城跡である


(島根県浜田市)


石神神社





大橋を右に曲がると、正面に石神(いわがみ)神社がある

説明石碑によると、石神は石見の天豊足柄姫命を祀る神とある
民間信仰の、奇石、霊石の類を神として祀ったものではないようだ

かつての県社であった

この右手には浜田警察署、そして左手に郵便局のあるところだ


(島根県浜田市殿町)



殿町交差点



殿町交差点である
かつての城下であったところである
この辺が今でも浜田市の中心となっている

正面のこんもりとした小高い丘は
高尾山(標高76.6m)である

街道はこの先で大きく左に曲がり、笠柄町で現国道9号線と合流している


(島根県浜田市殿町)

0804/0807/0909


前へ 目 次 次へ


略 図

経路 青線部











悠々人の日本写真紀行

TOP 北海道 東 北 関 東 中 部 近 畿 中国四国 九州他